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    「解約規制を盛り込んで」/MICフリーランス連絡会/公取委、厚労省などに要請

     日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)フリーランス連絡会は9月16日、政府が3月に策定した、フリーランスの就労環境を整備するガイドラインに、「解約規制」を盛り込むよう、公正取引委員会や中小企業庁、厚生労働省に要請した。解約には正当な理由が必要なことや、一方的な発注取り消しにはキャンセル料の支払いを義務付けるなどの規定を求めている。

     フリーランスの働き手は個人事業主であり、雇用労働者のような保護は原則受けられない。しかし、発注元に「優越的地位の乱用」とみられる行為があれば、独占禁止法や下請法の保護規制を受けられる。

     政府が3月に策定したガイドラインでは「報酬の支払い遅延」「報酬減額」「一方的な発注の取り消し」など、独禁法・下請法上問題となる行為類型をまとめ、ルールとして明示した。

     フリーランス連絡会はこれを評価しつつ、「一方的な契約解除や不更新が野放しでは、『支払い遅延(禁止)』をはじめとするルールをせっかく盛り込んでも、安心して働ける環境が崩されかねない」と指摘。解約や不更新に、広く歯止めをかける必要があると強調している。

     要請後の会見で、北健一事務局長は「『フリーランスは切り放題』というゆがんだ常識が横行している」と報告。出版ネッツの杉村和美執行委員は「解約規制が盛り込まれれば労使交渉で解決できる」と述べ、国の対応を求めた。

     

    〈写真〉出版、音楽家、映像制作、漫画家、「個人請負」で働いていた人らが会見に参加。権利侵害の実態を報告した(9月16日、都内)