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    三菱電機を動かし始めた/電機・情報ユニオン/投資行動基準へアプローチ

     電機・情報関連産業の個人加盟労組、電機・情報ユニオンが、三菱電機に長年要請し同社を動かしつつある。リーマンショック時の「派遣切り」への謝罪や、パワーハラスメントの根絶を求めて交渉中だ。少数労組が巨大資本を動かすには「企業が掲げる『社会的責任』の観点からのアプローチが必要だ」と米田徳治委員長は強調する。

     

    ●12年の闘争に変化が

     

     2008年のリーマンショックによる減産を理由に、契約期間の途中で「派遣切り」に遭った田中千秋さんは09年、他の2人とともに派遣会社と、派遣先である三菱電機に対し地位確認を求めて名古屋地裁に提訴した。一審は三菱電機の責任を認め、3人への慰謝料の支払いを命じた。しかし、控訴審判決では他の2人については認めたが、田中さんだけ認められず敗訴に。最高裁も棄却した。組合は三菱電機に労働者派遣法違反に対する謝罪を求めて運動を開始。団体交渉の申し入れ、各地の会社前宣伝、株主総会での発言など、長年取り組んできた。

     「雇用関係がない」として団交に応じてこなかった会社の姿勢に、変化が生じたのは昨年から。それまでは敷地外で要請に対応していたのが、昨年12月、初めて社内の会議室で対応した。今年5月には名刺交換も行った。これまで名刺さえ渡さない冷淡な対応だったことを考えると、ごくわずかな変化だが、期待が高まる。

     田中さんは「母子家庭で当時、娘は14歳。親子心中も考えた。今でも派遣切りが心の大きな傷になっている。三菱電機は謝ってほしい」。

     

    ●迅速な解決に

     

     三菱電機では、パワハラや過労自死が相次ぎ、大きく報道された。昨年1月にはプレスリリースを発表し、長時間労働の改善や、パワハラ対策の「改革プログラム」を示した。

     約10年前のパワハラの謝罪を求めるAさん(男性)は昨年、ユニオンに加入した。今年7月に団交を行い、加害者を別のフロアに移動させるなど、既に要求が一部実現している。一方、過去のパワハラへの謝罪がないとして、引き続き納得のいく回答を求めている。

     グループ関連会社で働くBさん(男性)もパワハラに悩み組合に相談。最近加入し、団交を準備中だ。

     

    ●アリが象を動かす

     

     近年、投資を行う際の判断基準として、企業が人権や環境などの普遍的価値、労働基準を順守しているかどうかが重視されるようになった。「国連グローバルコンパクト」(責任あるリーダーシップ宣言)や、SDGs(国連の持続可能な開発目標)などが挙げられる。

     働く者を使い捨てにする企業だと判断されれば、投資を受けにくくなるかもしれない。国や自治体などの公共調達に頼る企業であれば、今後の受注に不利に働く恐れもある。

     三菱電機の変化は、こうした国際社会の流れを、無視できなくなってきたからではないかと、米田委員長は指摘する。

     小さな労組であっても、巨大資本に対抗するすべは十分ある。電機・情報ユニオンの取り組みはそのことを示唆している。

     

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    コメント: 1
    • #1

      ました (金曜日, 22 3月 2024 19:31)

      私も2001年5月に三菱電機エンジニアリング(春日井)で派遣社員として働いていた事があり、ゴールデンウイーク明けから5月31日まで働いていましたが、働き始めてからおよそ20日くらいで仕事を、一方的に辞めさせられました。あの時の主査の丸岡と課長の横井をユニオンの力で是非、処罰してやってください。世の中の法律で殺人が犯罪でなければ、私はあの二人を見つけ出して八つ裂きにしてやっていると思います。