北九州市議会は6月16日、全国一律最低賃金制度の段階的導入を要請する意見書を、日本維新の会を除く賛成多数で採択した。政令指定都市での採択は異例。地域の労働組合が上部団体の違いを超えて連携するとともに、保守系議員の賛同も得て意見書を作成、採択にこぎ着けた。
意見書は「最賃の(地域間)格差を是正する機能を持つはずだった目安制度は、有効に機能しないどころか、その格差を定着化させる制度になりつつある」と指摘。現行の目安制度の継続は、地域間の経済格差と人口流出を放置し「結果として国民経済の健全な発展を阻害することになる」と警告している。
要請項目は、全国一律最賃制の段階的導入のほか、中小企業の事業者負担の軽減を盛り込んでいる。提出先は内閣総理大臣をはじめ厚生労働、経済産業の各大臣など。
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