刑法の性犯罪規定の見直しを議論していた法務省の「性犯罪に関する刑事法検討会」が5月21日、取りまとめ報告書を発表した。これに対し、国際人権NGOのヒューマンライツ・ナウ(HRN)は「法改正に関する明確な方向性が示されず遺憾だ」との声明を発表した。
2019年に強制性交罪で訴えられた被告の無罪が相次いだことで、性犯罪に関わる刑法の見直しが期待されていた。検討会は約1年間、議論を重ねたが、結論を出せなかった。
HRNは(1)不同意性交罪などの創設(2)同意能力があるとみなされる性交同意年齢の引き上げ(3)地位関係性を利用した性犯罪規定の導入――を求めている。改めてこれらの実現に向けた法改正を要求するとともに、国会議員に対しても主導的役割を果たすよう求めた。
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