最高裁は4月19日、建設アスベスト大阪1陣訴訟(原告32人)の弁論を開いた。救済対象から外される可能性のある原告は「アスベスト(石綿)被害に屋内も屋外もない」などと訴え、公正な判断を求めた。第1小法廷にかかる同種の4訴訟(神奈川1陣、東京1陣、京都1陣、大阪1陣)の最後の上告審弁論。
最高裁は2月、国と建材メーカーの上告をほぼ不受理とし、大阪1陣訴訟の大阪高裁判決が確定した。弁論は、この二審で救済対象となった屋根工と、救済対象から外された解体工(一人親方)の判断見直しが争点となった。
弁論終了後の会見で、救済対象から外される可能性のある遺族原告の山本百合子さんは、「主人(屋根工)は積水化学工業の関連会社から屋根の仕事をやろうと言われ、『セキスイ瓦U工事店』を名乗り同社指定の瓦を使い続けてきた。それなのに積水化学工業の責任が認められないのであれば納得できない。アスベスト被害に屋内も屋外もない」と訴えた。
一方、救済が確定している原告の郡家滝雄さん(内装工、72歳)も「国や建材メーカーから謝罪文が届いたが、紙1枚で済ますのか。『全国行脚して原告や被害者に謝れ』という思いだ。私の中ではまだ終わっていない」と語った。
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この日、判決日は5月17日と伝えられた。4つの訴訟について、まとめて判決を言い渡す。
〈写真〉最高裁弁論に向けて入廷する建設アスベスト訴訟大阪1陣の原告ら(4月19日、最高裁前)
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横手 雅絵 (火曜日, 20 9月 2022 17:26)
父が肺がんで死亡しました。
労災は認められましたが、誰にも謝ってもらっていません。
造船所勤務で、泉南でもない建設でもない。たらい回し。
裁判をすれば、負ければ裁判費用は原告が支払うと脅され、勤務年数40年、その内15年間アスベストを吸わされ、殺されなぜお金を払わなければいけないのか!日本死ね!