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    失業長期化などで、もう限界/コロナ禍で生活が困窮/「なんでも電話相談会」事例から

     弁護士や市民団体、労組などの「コロナ災害を乗り越える いのちとくらしを守るなんでも電話相談会」(同実行委主催)が昨年4月にスタートして1年。これまでに6回行われている。作家で反貧困ネットワーク世話人の雨宮処凛さんは「1年たち、状況は悪化している」という。解雇や雇い止め、休業手当の不支給、失業の長期化などで暮らしが限界を超えて立ち行かなくなってきた人が少なくないためだ。

     同実行委が2月20日に実施した相談会(第6回)には、716人がSOSの電話をかけてきた。「まもなく失業給付が切れる」「仕事が見つからない」「預金が尽きてきた」「緊急小口資金など使えるものは使い尽くした」などの声が相次いだ(表)。

     雨宮さんは「昨年、電話相談を始めたころには、国も救済の仕組みをつくるだろうと思っていた。しかし、1年たって状況はむしろ悪化。特に年明けからは『死にたい』などの声が寄せられ、深刻化していると感じる」と語った。

     4月24日には7回目の電話相談を実施する。困窮する人の支援と併せ、現状を伝え、さまざまな制度拡充につなげていく考えだ。6月12日には第8回も予定している。

     

    〈写真〉「なんでも相談会」の実施について会見する実行委メンバー。左が雨宮さん(4月19日、都内)