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    脱原発、自然エネへ転換を/原自連集会/小泉、鳩山、菅元首相が登壇

     東日本大震災から10年、原発ゼロと自然エネルギーへの転換を訴える集会が、3月11日、東京・憲政記念館であった。原発の安全神話を振りまいた〃原子力ムラ〃に対する怒りの告発とともに、3人の元首相がエネルギー政策の転換を訴えた。「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連)の主催。

     京都大学原子炉実験所元助教の小出裕章氏は、政府試算の範囲でも、広島に投下された原爆の168発分の放射性物質が、原発事故で東日本にまき散らされたと指摘。当時の「原子力緊急事態宣言」は今も解除されておらず、厳重な管理が必要な「放射線管理区域」並みの汚染が広がっているのに、人々がそこで暮らせるよう国の基準が今も曲げられていると語った。

     小出氏は、原発を推進した国や電力会社、学者らが、原子炉格納容器が壊れることは「想定不適当」として無視し、破局的な結果を招いたとも批判。「〃原子力ムラ〃のエリートは誰一人責任を取ろうとせず処罰もされない。今度は『被ばく安全神話』を振りまき、年間20ミリシーベルトという高い被ばくを、被ばく感受性の強い子どもにも許容している」と憤った。

     小泉純一郎、鳩山由紀夫、菅直人の元首相3人が登壇。小泉氏は「この問題に右も左も関係ない」「野党が原発ゼロを主張したら自民党は(原発推進を)やると言えるか、疑問だ。原発ゼロは夢物語ではなくいずれ実現する」と述べた。

     

    〈写真〉3人の元首相に加え、細川護煕元首相が「原発という不合理と闘わなければならない」とメッセージを寄せた(3月11日、都内)