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    禁止条約発効で決意新たに/今年の3・1ビキニデー/核兵器廃絶めざして

     核兵器禁止条約の発効後初めて迎える今年3月1日のビキニデー。核兵器廃絶への決意が新たにされる。新型コロナウイルス感染拡大の影響で原水爆禁止日本国民会議(原水禁)と原水爆禁止日本協議会(日本原水協)ともにオンラインで集会などを配信する。

     

    アーサー・ビナードさんが講演/原水禁

     全国集会では、米国の核実験で被災した第五福竜丸をテーマに絵本を作った詩人アーサー・ビナードさんが「禁止したいものベスト10」の題で講演する。高校生平和大使からの訴えも予定している。3月1日の午後6時からユーチューブで配信予定。原水禁のホームページか、「原水禁チャンネル」で検索するとアクセスできる。

     同日午後1時半からは、第五福竜丸の無線長だった久保山愛吉さんが眠る「弘徳院」で墓前祭を行う。

     

    ビキニ被害者が訴え/原水協

     3月1日午後1時からオンラインで訴えなどを配信する。視聴するには事前登録が必要。

     「ビキニ水爆実験被害者に救済と補償を」のテーマで、第五福竜丸の乗組員だった大石又七さんのメッセージを紹介するほか、米国の核実験で被災したマーシャル諸島の現状や被災者救援の取り組みなどを報告する。もうひとつのテーマが「核兵器禁止条約に参加する日本の実現を目指して」。各地から運動団体が取り組みを発表する予定。

     

    〈ビキニデーとは〉

     

     1954年3月1日、米国は太平洋にあるビキニ環礁で水爆実験を行い、近隣のマーシャル諸島の住民や、近くで操業していた多くの日本漁船が被災しました。静岡・焼津のマグロ漁船「第五福竜丸」は23人の乗組員全員が急性放射線症にかかり、無線長の久保山愛吉さん(当時40歳)は「原水爆の被害者は私を最後にしてほしい」と言い残して亡くなりました。

     広島、長崎に原爆が投下されて9年後の当時、日本では「広島、長崎を繰り返してはならない」と全国で署名運動が巻き起こり、原水爆禁止運動の原点になったといわれます。今年は被災67年です。