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    会社負担で自主的PCR検査/京都放送労組の要求が実現/対象者を幅広く想定

     京都放送労組(民放労連加盟)は2月9日、会社負担のPCR検査を従業員が自主的に受ける場合のガイドラインについて、会社から回答を得た。保健所の指示とは別に、会社が認めるケースを幅広く想定しているのが特徴だ。

     同労組によると、今年1月に組合員が新型コロナに感染したことで、職場から「PCR検査を受けたい」という声が上がった。しかし、会社は全社員(120人)を対象にすると費用がかさむことなどを理由に当初は拒否。労組は「命より金が大事なのか」と迫り、追及したところ、「自主PCRガイドライン」を回答してきたという。

     

    ●命に関わる要求だ

     

     ガイドラインは、自分で唾液を採取して検査会社に送る検査キットを利用し、検査対象者として(1)社内で陽性者が発生した部門と近隣部門(2)社外の陽性者との接触機会があった者で感染が危惧される者(3)社内外の濃厚接触者(保健所認定)との接触機会があり、感染の危惧が大きい者(4)社外での取材・ロケなどで相手方から検査の要望があった場合(5)従業員の体調不良(発熱、せき)で感染が疑われる場合――など8ケースを列挙。いずれも、会社が指定するか、本人希望で会社が認めることが条件となっている。

     検査結果については、速やかに会社に連絡するとともに、陽性の場合は検査業者から連絡を受けた保健所の指示に従うこととした。 組合は「組合員の命にかかわる切実な要求は、腹をすえて会社に断固として迫っていくことが大事」と話している。