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    「賃上げの流れ、断固貫く」/連合が春闘決起集会/VR集会に1400人以上

     連合は2月5日、2021春季生活闘争総決起集会を開催した。緊急事態宣言の下、初めて仮想現実(VR)空間を活用した集会とし、組合員ら1400人以上が視聴し、参加した。コロナ禍の中、より多くの組合員の参加を確保する試みだ。連合は昨年から多様な人々の参加を呼び掛ける「みんなの春闘」を掲げている。今回の集会では、外国人労働者や障害者、若者など組織内外からエールを受けた。

     神津里季生会長はあいさつで、20年来の賃金低下や雇用劣化を繰り返してはならず、逆戻りをはねのける必要があると強調。その上で「分配構造の転換はこれからが本番だ。新型コロナに便乗した賃上げストップは絶対に許されない。賃上げの流れを断固として貫く。日本の将来にとっても分かれ道だ」と語った。

      非正規労働者に新型コロナの影響が集中し、雇用や生活危機に直面しているとも指摘。生活保障、職業訓練、就労支援をセットにした「雇用のセーフティーネット」の確立を訴えた。

     外国人労働者のカイ・コーヘンさんは「外国人は会社から解雇されると母国に帰らなければならず、声を上げにくい弱い立場だ。連合は私たちの盾になる存在」と発言。障害者の寺本らららさんは「春闘のことはよく分からないけど障害が弊害にならず、実力1本勝負で働けるようになったら」と語った。