情報通信産業の労組でつくる情報労連は1月28日、定期昇給相当分の確保を大前提に2%程度の賃上げ(ベア)を目指す方針を中央委員会で確認した。中小企業で、賃金制度未整備の組合については総額1万500円以上をめざす。
NTT(連結)は第2四半期決算が前年同期比で減収増益、KDDI(同)は第3四半期が同・増収増益となった。ただ、政府主導の携帯電話料金引き下げなど、先行きの懸念材料もあるという。
野田三七生委員長は21春闘の柱として(1)分配構造の転換につながりうる賃上げ(2)感染症対策と経済の自律的成長の両立(3)社会の持続性実現――を強調し、最大限の取り組みを求めた。
討論では、NTT労組とKDDI労組が原案賛成を表明し、「賃金をはじめとする諸制度をトータルで捉えた労働条件改善に取り組む。月例賃金をはじめ諸要求の実現に向け全力でたたかっていく」(NTT労組)などと発言した。
KDDI労組は、コロナ禍で失業率が高まる中、期間満了を迎える契約社員の雇用継続を求めることも検討しているという。執行部の担当者は「命をつなぐ取り組みだ。コロナ禍で労組にできることは何か、全ての加盟組合が組合員との対話を進め、労使の対話を重ねてほしい」と激励した。
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