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    配分見合っていない/高倉明金属労協議長

     金属労協の高倉明議長(自動車総連会長)はこのほど開いた闘争推進集会であいさつし、「労働分配率の長期停滞傾向は、働く者への配分が生産性の向上に見合っていないということ。配分構造のゆがみが、バブル後の不況脱却の障害となり、失われた20年につながった。同じ轍(てつ)を踏んではならない」と語った。

     高倉議長は、感染拡大により企業活動が大きな打撃を受けていることに触れつつ「リーマン・ショック時のように金融システムが毀損(きそん)する状態には至っていない。日本経済の潜在成長率も引き続き1%程度を維持し、2021年度はプラス成長が見込まれている」と指摘。徹底した感染対策と、政労使による難局の克服を訴えた。

     生産性三原則の雇用維持、労使協議の意義を強調し、格差是正のための賃上げを呼び掛けた。