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    「大企業に休業支援金適用を」/青年ユニオンが厚労省に要請/休業手当もなく生活が困窮

     首都圏青年ユニオンと傘下の飲食店ユニオンは1月21日、大手飲食チェーンなどの大企業への休業支援金制度の適用を求め、厚生労働省に要請した。休業手当をもらえず、同支援金制度からも除外されているパート・アルバイト従業員が生活困窮の実情を訴え、「政府は私たちを見捨てるのか」と迫った。

     休業支援金は、事業主から休業手当を支払われていない労働者を救済するため、昨年7月につくられた制度。ただし、対象は中小企業で働く者に限られており、大企業の大手飲食チェーンなどは対象外。厚労省は財源問題と併せ、大手には体力があることなどを理由に挙げている。

     青年ユニオンは、そもそも非正規労働者に休業手当が支払われていないことを問題視。飲食店などではシフト勤務が多く、シフト表が確定していない期間については、事業主に休業手当の支払い義務が生じないとの行政解釈がネックになっているという。

     この日の要請でユニオン側は「休業手当の支給を義務付けるか、それが無理なら休業支援金を大企業にも適用すべきだ。制度から除外されている非正規労働者を救済する運用改善や仕組みづくりをお願いしたい」と求めた。

     

    ●非正規を見捨てるな

     

     要請に同席した立憲民主党の山井和則衆院議員は「休業手当も支援金ももらえないというのは制度の欠陥であり、穴があいているということ。もう放置できない。政策判断として例外的に大企業を休業支援金の対象にするしかないのではないか。その決断をしないなら、シフト制で働く非正規労働者を見捨てることになる。それでいいのか」と語気強く迫った。

     日本共産党の宮本徹衆院議員も「緊急事態宣言下で時短営業に応じた飲食店には特例として雇用調整助成金の給付率を10割にした。雇調金制度をどれだけ拡充しても、企業が休業手当を支給しなければ、意味がない。飲食店は非正規労働者で成り立っている。10割給付とシフト制の非正規労働者への休業手当支給をセットにすべきだ」と強調した。

     厚労省側からは、制度の運用改善に向けた明確な回答はなく、ユニオンは引き続き検討するよう求めた。

     

    〈写真〉厚労省担当者に要請を行う首都圏青年ユニオンの栗原耕平事務局次長(1月21日、都内)