ヒバクシャ国際署名連絡会は1月13日、最終累計数が1370万筆を超えたと発表した。
2016年4月から始まった活動は昨年12月末で終了した。被爆者自らが呼びかけ人となった核兵器廃絶を求める署名に多くの団体が賛同し、26都道府県の地域連絡会が発足。創価学会平和委員会なども運営団体として参加した。署名は1月8日、国連本部に目録として提出した。
●新しい段階に入った
同日の会見で、署名の呼びかけ人でもある田中煕巳同連絡会代表は「2010年の核不拡散条約(NPT)再検討会議で核兵器廃絶が人道的な問題として議論されたが、15年の同会議では全体合意すらできなかった。被爆者として核兵器のない世界のために〃なんでもやろう〃と決意し署名を始めた。核兵器禁止条約が国連で採択(17年7月)され、発効(1月22日)するとは想像もしていなかった。さらなる運動の力になりたい」と語った。
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の児玉三智子事務局次長は、多くの国や核保有国の大使らに署名の賛同を訴えてきたことに触れ「今までにない取り組みだった。署名に応じた多くの人の願いが世界を動かして同条約発効を迎える。この状況を見ずに亡くなった被爆者に『あなたの命を奪った核兵器は国際法で禁止されるよ』と報告したい」と話した。
キャンペーンリーダーを務めた林田光弘さんは昨年10月からの約2カ月で100万筆の署名が上積みされたと報告した。新型コロナの影響もあり、被爆証言などオンラインでの活動に力を入れたという。「(核兵器廃絶の)運動が新しい段階に入ったと感じる。オンラインでの活動が実を結んだ結果だ」と述べた。
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