日教組は10月6日、「新型コロナウイルス感染症に関する学校の対応について」と題する、第2次ウェブ調査の結果を発表した。コロナ禍による休校期間中の授業の遅れを取り戻すため、教師も子どもも多忙になっている状況が明らかになった。夏休み明けの不登校について「増えた」が約23%と、気になる数値もある。
調査は8月31日~9月14日に行われ、回答総数は1152件だった。
●学校行事の中止も
授業の遅れを取り戻すための方策として、平日の授業数を増やしている学年があるとの回答は約18%で、土曜授業の実施は8%。日教組によると、授業数を増やしているとの回答が少ないのは、以前から過密な教育課程を実施している学校ではこれ以上増やすのが困難だから、という。
一方、授業時間の短縮(約37%)や遠足、修学旅行、運動会、授業参観などの学校行事を中止するなどして、対応しているケースが少なくない。
冬休みについて、短縮予定は約29%。4月7日の緊急事態宣言対象地域(東京など7都府県)に限ると43%が短縮すると回答している。
今年度の授業内容を来年度以降に行う予定を尋ねたところ、実施予定は3%足らず。94%は「今年度中に全ての授業を実施する予定」と答えており、多忙状況は続く見通しだ。
●休み明け不登校が増加
学校再開・夏休み明けの不登校については、「増えた」が23%。緊急事態宣言地域は27%で、小学校が33%となっている。
自由記入覧では「不登校は増えている。生活リズムが乱れているのか遅刻も増えている」「体調不良を訴える子どもが増えた」と指摘されている。
感染予防のために登校しない(保護者がさせない)子どもがいるかを尋ねたところ、全体で15%、緊急事態宣言対象地域で22%が「いる」と答えた。
そうした子どもへの対応として、こんな声が挙がっている。
▽家庭訪問を実施し、予定や配布物を毎日ポストインし、時折本人と玄関先で距離を置いて話し、健康状態を確認している
▽夕方に登校して授業
▽電話のやり取りはしているが、学校からの課題は受け取ってもらえない
▽お知らせ・手紙などを郵送している
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