全労連は10月7、8の両日、幹事会を開き、21国民春闘方針の構想案について議論した。構想案は「コロナ禍だからこそ、大幅賃上げ・底上げが必要」と強調。労働組合に入って元気に声を上げようと呼びかける内容となっている。
構想案は、コロナ禍で賃金や雇用が危ぶまれる状況が続いていると指摘。一方で、労働組合に結集して不利益変更をはね返した実例や、医療・福祉などの公共サービスの重要性が再確認できたことを紹介し、21春闘で「新しい社会への転換」へ踏み出す取り組みを目指そうと訴えている。
黒澤幸一事務局長は8日、幹事会後の会見で21春闘に臨む姿勢について「経営側は団体交渉で『コロナ禍だから賃上げは無理』と言ってくるだろう。そこで私たちが『仕方がない』と諦めないこと。労働組合に結集して、この状況をみんなで変えていく春闘にしたい」と述べた。
全労連は21春闘で「4つのつくる」「3つの戦略」を提起(表)。特に、コロナ禍の下での賃上げを重視しているのが特徴だ。
要求実現と組織の拡大・強化を結合して取り組むこととし、「150万人対話」も提起した。職場内外の労働者と対話を重ね、労働組合の強化こそ要求実現の保障だと訴えていく。対話を進めるための実践講座なども行うという。
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