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    約9割がPCR検査望む/介護クラフトユニオン/緊急アンケートの結果

     UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(約8万5千人、NCCU)は9月2日、介護従事者への緊急アンケートで、介護事業で働く全職員の新型コロナ感染の有無が分かるよう、公費によるPCR検査を望む声が約9割に上ったと発表した。感染への不安が大きく、NCCUは「全介護従事者への公費での定期的なPCR検査の実施を改めて求めていく」としている。

     アンケートは8月26~30日、支部のある4025事業所にファックスでアンケートを送り、992人が回答した。

     「介護事業所で働く全職員は、公費でPCR検査を受ける方がよいか」との設問に、「はい」と答えた人は87・5%に上る。その理由(複数回答)で最も多かったのが、重症化リスクの高い高齢者に感染させる不安が9割。職員自身が安心してサービス提供ができることと、利用者が安心してサービスを利用できることへの期待が、それぞれ8割前後を占めた。

     「いいえ」と答えた理由では、「職種を限定すればよい」「検査時点の結果でしかない」「陽性者が出たら代替の職員を確保できない」「税金の無駄使い」がそれぞれ2割台で並ぶ。NCCUは代替職員の不足を指摘する声に着目。「代替職員がいないという理由で検査を受けず業務を続けた場合、クラスターの発生が容易に想定される。人材不足は感染防止策の障害となっており、早急な改善が必要」と指摘している。

     コロナ禍でメンタル面の不安・負荷を感じているかという問いには、「強く感じる」35%、「感じる」42%、「少し感じる」20%とほとんどの人が不安を訴えている。利用者に感染させることへの不安、生活に自制と自粛が必要なこと、自分自身の感染不安などが多く挙げられている。