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    今も感染リスクと隣り合わせ/日本医労連/新型コロナで第3次実態調査

     日本医労連が9月1日、新型コロナ感染症に関する実態調査(第3次、医療分野)を発表した。マスクなどの防護具不足が今も続いており、看護師らが引き続き感染リスクの不安を抱えて働いていることが明らかになった。心無い言動などの差別的振る舞いや、経営難から年末一時金が出ない恐れもあり「心身ともに疲弊している状態だ」(森田しのぶ委員長)という。医労連は、早急に臨時国会を開いて第3次補正予算を編成し対処してほしいと訴えている。調査内容を2回に分けて紹介する。

     

    (上)防護具不足が続く/PCR検査も受けられず

     調査は8月11~27日に実施。単組・支部から回収して集約。120施設から回答が寄せられた。

     それによると、今もなお感染防止のための防護具が不足しているという。アルコール消毒液やフェイスシールド、ゴーグル、ガウンも足りない中、感染の恐れと隣合わせ状態だ。特に医療用マスクの不足が深刻で、値段が「通常の6倍になっている」との指摘も。こうした出費増が経営を一層悪化させている実情も報告された。

     職員のPCR検査について尋ねたところ、「あり」が約22%、「なし」が76%だった。検査をしているとしても、定期的に行っているのは2施設のみで、安心とはほど遠い状況だ。

     

     

    〈写真〉疲弊する現場の状況を報告する森田しのぶ委員長(左端、9月1日、都内)

     

     

    ●精神的にしんどい

     

     自由記入欄には、感染防止対策について、こんな意見が寄せられている。

     ▽(対策が)お金の問題で不十分になっている(北海道)

     ▽看護師の休憩室はもともと狭く、密になりやすい状況。時間差の使用やおしゃべりの禁止をしても限界(大阪)

     ▽ウイルスを外から持ち込まないため著しく生活が制限されており、精神的にも参っている(鹿児島)

     

     ▽根本的対策として、既存の施設で入院、治療を受けること自体がリスク。専用の施設をつくり、医師会・看護協会の協力を得ながら体制の対応(整備)をしてほしい(沖縄)(つづく)