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    核兵器廃絶へ世界を作り直そう/原水協が世界大会/国連や各国との連帯の力で

     原水爆禁止日本協議会(日本原水協)などでつくる実行委員会は、広島デー(8月6日)や長崎デー(同9日)を中心に「原水爆禁止2020年世界大会」を開いた。オンラインで米国、スペイン、オーストリアなどとつなぎ、世界の活動家が発言した。

     「広島デー」に初参加した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長は、ICANの活動に触れて「金融機関に対し、民間セクターを巻き込んで核兵器製造企業への投資をやめるよう働きかけている。19年には新たに14の銀行や年金基金が投資に反対する方針を決めた。金融面から圧力をかけて、大量破壊兵器の時代はもう終わりだと訴えたい」と話した。

     

    ●アジアの運動に期待

     

     サービス産業の労働者を組織する国際産別UNIの初代書記長を務めたフィリップ・ジェニングズ国際平和ビューロー(IPB)共同会長は、初めて「長崎デー」に参加し、こう発言した。

     「2010年に長崎でUNI世界大会を開催し、150カ国から2千人以上の組合員が参加した。アジアにはもっと強大な平和運動と強い労働運動が求められる。世界には核兵器が1万4千発もあるのに、新型コロナ感染者を治療する基本的な医療機器さえ十分にない。今こそ、世界を作り直すときだ。それには、平和の柱、とりわけ核兵器禁止条約を実現する柱、世界平和を目指す新しい対話の柱が必要だ」

     

    〈写真〉発言するUNI初代書記長のジェニングズIPB共同会長(8月9日、オンライン)