ツイッターで「#先生死ぬかも」のハッシュタグを付けた書き込みが急速に増えて1万を超え、「話題の言葉」を意味するトレンドワードに躍り出た。呼びかけたのは、お笑いジャーナリストのたかまつななさん。8月14日に開いたオンラインイベント中のことだ。
この催しは、内田良名古屋大学准教授らによる「みんなの学校安心プロジェクト」の企画。SNSを活用して、教員が長時間労働の改善に声を上げ、世論を高めるのが狙いだ。
たかまつさんは元NHK記者で、教員の長時間労働を取材した経験がある。「(給特法で)残業代分の人件費がかからないため、時間管理の意識が失われた結果、業務量は増えて長時間労働になった。一般企業だったら、人件費のコスト意識がないのはおかしい」と述べた。
公立学校教員に残業代を払った場合の試算は約1兆円で、現在約4兆円の教育予算にプラスするのは「絶対に無理」と強調。業務を減らす一方、一定の残業代を支給させる世論喚起が必要だという。問題の多い1年単位の変形労働時間制の導入は自治体の議会で決まるため、変形制の阻止へ地方メディアへの働きかけが重要だと指摘した。
その上で「当事者の先生が声を上げて変えるしかない。みんなでつぶやきませんか。コロナ禍で増えた仕事でもなんでも」と述べ、「#先生死ぬかも」を付けたツイートを呼びかけた。教員などの参加者からは「消毒作業しんどい」「土日に部活があって月曜から金曜までまた学校」といった投稿が続いた。
内田准教授は「まず世論を変えて、その後で学校を変える。紙媒体の署名でがんばってきた先生もツイッターで」と活用を促した。
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