「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    平和なくして安心社会なし/連合が動画配信/ITUC書記長も訴え

     連合はこのほど、広島と長崎で開催予定だった集会に代わる動画を配信した。例年、「平和4行動」として集会などを行ってきたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止を余儀なくされた。神津里季生会長は動画で、連合結成以来、平和を運動の柱に据えて取り組み、連合運動の一つとして定着していることを紹介。「75年前、いったい何がおきたのか、心で感じる機会にしてほしい」と訴えた。

     

    ●核兵器廃絶を中心に

     

     連合広島の久光博智会長は「(核兵器によって)愛する人、大切なものが一瞬にして奪われることを想像してほしい。平和なくして私たちが目指す『働くことを軸とする安心社会』の実現はあり得ない。日本政府は唯一の戦争被爆国の責任として、核兵器禁止条約の署名、批准はもとより、核兵器のない世界の実現に向けて先頭に立つべきだ」と、核兵器禁止条約の批准を訴えた。

     2億18万人の組合員を組織する国際労働組合総連合(ITUC)のシャラン・バロウ書記長は「核兵器廃絶1000万署名」の取り組みに触れて、「(ITUCも)一端を担いたい」と表明。新型コロナの影響により世界経済のゆがみが露呈していると指摘。「平和が築かれなければ、復興や回復する力は構築できない。経済と人々と地球を調和させるには、核兵器廃絶を訴えの中心に置くべきだ」と語った。

     

    〈写真〉連合にメッセージを送るITUCのシャラン書記長