今年度の最賃改定審議で引き上げ目安が示されなかったことについて、全労連は7月23日、野村幸裕事務局長名の談話を発表した。談話は答申に対し「最賃法の目的を果たさず、労働者・国民の生活の先行き不安をさらに増幅させるものであり、極めて遺憾」と抗議している。
談話は答申について「雇用を盾に労働者に物を言わせず、痛みを押し付けるものである」と指摘。中央最賃審は政府に対し、最賃を引き上げるための政策を求める役割があるのに、それをせず、政府の責任を棚上げにしているとも述べ「承服できない」とした。
労働側委員が有額の答申を求めて最後まで奮闘したものの、使用者側は歩み寄りの姿勢を示さず、答申が使用者側の意向を丸のみする形になったと振り返り、こうした経過は「審議会のあり方にかかわる不当なもの」と述べている。
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