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    雇用守り最賃引き上げを/全労連が国会内で学習会/与野党国会議員28人が参加

     全労連と国民春闘共闘委員会などは6月11日、「コロナ禍の経済と最低賃金を考える」と題した学習会を国会内で開いた。与野党の国会議員(秘書を含む)28人が参加。デフレから脱却し、生活できる賃金とするためにも最賃の引き上げが不可欠と訴えた。

     安倍首相が今年の最賃引き上げに慎重な姿勢を示しているが、自民党の務台俊介衆院議員(最賃一元化推進議連事務局長)は「デフレから脱却するために(国民が)一丸となってがんばる時だ。英国はコロナ禍でも4月から最賃を6・2%引き上げた。日本でもやらなければいけない」と述べた。

     立憲民主党の末松義規衆院議員(最賃プロジェクトチーム座長)は「雇用調整助成金の日額上限が8330円(時給換算1041円)から1万5千円(同1875円)に引き上げられた。(時給千円では生活できないことを)政府も認めている。中小企業への支援も重要だ」と話した。1300円の現在の目標に加え、将来的には1500円、全国一律をめざすべきと語った。

     

    ●誤りを繰り返すな

     

     日弁連貧困対策本部の中村和雄弁護士と、最低生計費試算調査に取り組む中澤秀一静岡県立大学准教授が講演した。中澤准教授は、昨年の政府の骨太方針に触れ「内需を喚起させるために最賃を引き上げると書かれていた。『景気が悪いから最賃を上げない方が良いのでは』という論調は逆だ。コロナ禍の今こそ、最賃を引き上げなければならない」と語った。

     全労連の黒澤幸一事務局次長は「雇用を守ることと最賃を引き上げることは対立しない。リーマンショック時の派遣切りや賃金抑制という誤りを繰り返してはならない」と述べた。