各国政府による新型コロナウイルス感染拡大の防止策が、多国籍企業などによる訴訟の対象になりかねないとして、国際産別の国際公務労連(PSI)が警鐘を鳴らしている。
各国では、新型コロナに対処するため、民間病院を国有化したり、民間企業に医療防護具の製造を指示したりしている。こうした措置で「期待していた利益が損なわれた」として、「ISDS」条項の対象になる恐れがあるという。これは国家と投資家の間の紛争解決システムで、国家が多額の賠償金を請求されるケースが後を絶たない。
PSIによれば、既にISDSに関わってきた複数の大手弁護士事務所が、ウェブ上で新型コロナ対策をターゲットにし、賠償請求を促すセミナーを開催している。
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