学校法人加計学園(加計孝太郎理事長)の千葉科学大学がパイロットコースの教授(69歳、1年契約・更新あり)について、3年目の契約更新を拒否して雇い止めしたのは「客観的に合理的な理由を欠き違法(無効)」として、同教授が5月26日、千葉地裁に労働審判を申し立てた。教授であることの地位確認と未払い賃金・慰謝料の支払いを求めている。
●更新拒否理由が変遷
千葉科学大学には、日本には少ないパイロット養成コース(危機管理学部航空技術危機管理学科)があり、教授は2018年4月に採用された。全日空(ANA)の機長出身で、査察機長の資格も持つベテランパイロットだった。査察機長は機長30人に1人程度しかおらず、他のパイロットの技能を審査する資格を持つ。
雇い止めの理由は当初、「年齢」と告げられた。しかし、そもそも応募条件が「65歳以下」となっていたにもかかわらず、能力を買われて67歳時点で採用された経緯がある。教授の雇い止め後に採用された後任教官が71歳だったことで、この理由は破綻している。
申し立て書によれば、その後、理由は「更新は特別に必要がある場合のみで、その必要がなかったから」に変わるなど、一貫性を欠いている。「必要性」の具体的な基準は示されておらず、はっきりしているのは、上司の学科長が一貫して教授の更新を拒んでいたことだけだという。
代理人弁護士らは「査察機長としての技能、知識・経験を有して実績をあげ、熱心な指導で学生から厚い信頼を得ていた申立人(教授)を嫌悪した不当な雇い止めでしかない」と指摘している。
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竹下和雄 (土曜日, 06 6月 2020 18:24)
また加計学園