連合の神津里季生会長は5月21日の定例会見で、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態を乗り越えるために、現行の生活保護制度を駆使し、生活困窮者の救済を進めていかなければならない、と語った。憲法25条が定める生存権保障を具体化した同制度が、実際には救済が必要な人々に適用されていない現状を指摘。「宝の持ち腐れ」とならないよう、活用を呼びかけた。
同会長は今年のメーデー(オンラインで開催)で、日本社会の「宝の持ち腐れ」の実例として、憲法28条(団結権・団体交渉権・団体行動権)を挙げていた。
連合会長が生活保護の活用を強調するのは異例。連合が4月に受け付けた電話などの相談件数は、昨年同月より7割も多い約2千件に上り、休業補償や解雇など、生活に直結するものが多数を占めた。
コメントをお書きください