連合東京が首都東京の地域別最低賃金1500円を目指す団体署名に取り組んでいる。新型コロナウイルスの感染拡大が企業活動や消費行動に影響を及ぼす中、働く者の生活を維持し、経済の自律的成長を実現するためにも底上げは不可欠だとして、最賃引き上げの必要性を強調している。
署名は東京地方最賃審議会会長と労働局長宛て。東京の地域別最賃1500円を目指し、全国平均が千円以上となるよう訴える内容だ。昨年は傘下の単組や支部・分会など2126組織が同様の趣旨の団体署名を寄せた。最も多かったのがUAゼンセン東京支部の642組織で、首都圏建設ユニオンの131組織、情報労連東京の116組織、JP労組東京109組織と続く。
新型コロナの影響もあり集約の締め切りを5月半ばまで延ばした。
連合東京の吉岡敦士副事務局長は「新型コロナの影響により今年度の最賃改定審議で、使用者側は引き上げに厳しい姿勢を示すだろう。だが、われわれが求めているのは、全ての働く者の生活を維持するミニマムの底上げだ。全国平均千円以上を実現するためにも東京が率先して引き上げるべき」と今年度改定でも目標を踏まえた引き上げが必要と述べる。
その上で「時給1500円といっても、月22日で1年間働いて年収は300万円余り。それでも、夫婦2人で年収600万円になれば、子育てもできるようになる」と意義を語る。
問題は中小企業の経営対策。サプライチェーン内で付加価値を価格に転嫁できるようにすること、中小にしわ寄せをさせないルールづくりが必要と話している。
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