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    おおむね前年実績確保/私鉄大手の回答

     私鉄総連の大手組合は3月12日、賃上げ回答を引き出した。中央執行委員会は見解で、新型コロナウイルスの影響が「予想以上だった」としつつも、「おおむね前年実績を確保した」と指摘。今後ヤマ場を迎える中小組合はこれまで以上の早期決着と誠意ある回答引き出しを目指す構えだ。

     私鉄総連によると、大手の経営は堅調に推移していたが、新型コロナで外国人観光客が激減。経営側は先行きの不透明さを強調し、交渉は難航した。

     組合側は(1)通年で見た業績は悪くない(2)現場を支えている組合員に応えるべきだ(3)早期決着後に労使で新型コロナに立ち向かおう――と主張し、追い上げを図った。

     大手の回答内容は、定昇相当分と臨給(一時金)の年間協定維持をベースに、おおむね前年実績を確保。ベアを獲得した組合もあったという。