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    ベルコ争議への支援強める/連合が緊急集会/「あいまい雇用許さず」

     冠婚葬祭大手ベルコの争議が中央労働委員会と札幌高裁でヤマ場を迎えることから、連合は支援を強化しようと2月14日、都内で緊急集会を開いた。250人が参加し、連合は「絶対に負けられない闘いだ」と訴えた。

     代理店従業員の2人が労働組合を結成しようとしたところ、ベルコが代理店との委託契約を打ち切り、2人を「解雇」した事件。2018年の札幌地裁判決はベルコの使用者性を認めず、原告側が敗訴。一方、北海道労働委員会は19年、ベルコと代理店、従業員らは「実質的に一体の組織を形成していた」として、使用者性ありと判断。雇用の終了を不当労働行為に当たると断じた。

     連合の神津里季生会長は、実質的に指揮命令をしながら雇用関係を回避するベルコの働かせ方について「こんなものがまかり通れば、この世は闇だ」と、厳しく批判。争議を勝たせるには世論の盛り上げが必要と強調した。

     

    ●使用者性の立証に全力

     

     弁護団の棗一郎弁護士は二つの異なる判断が示されていることに関し「中労委では実質的組織一体論で判断するのかどうかがポイント。札幌高裁では、メインの葬儀施行業務が代理店ではなく、ベルコが指揮命令していたことの立証に力を入れ、従業員との間に労働契約が成立していると解釈できることを訴えていく」と語った。