連合は1月23日の中央執行委員会で、ハラスメント防止対策関連法を職場で生かすための取り組み方針を確認した。連合が作成したガイドラインに基づき、ハラスメントを「禁止行為」として就業規則に明記させるなど、実効性ある対策を行うよう求めている。
国のパワーハラスメント指針は、関連法の施行(6月1日、中小企業は2022年3月末まで努力義務)に合わせて企業に適用され、事業主はパワハラ防止措置を講じることが義務付けられる。防止措置は、相談窓口の設置や不利益取り扱いの禁止など10項目。
●幅広く相談対応を
連合のガイドラインは、この10項目に沿って労使協議などを行う際のポイントを示している。例えば、「ハラスメントを行ってはならない旨の方針明確化と周知・啓発」の項目。連合は、他の事業主が雇用する労働者やフリーランス、利用者、就活生、患者、生徒を含め「相手が誰であってもハラスメントを行ってはならない旨を行動指針や就業規則に明記する。『禁止行為』と位置付ける」よう求めた。
相談窓口の設置に当たっては、パワハラ3要素(優越的な関係があること、業務上必要かつ相当な範囲を超えていること、就業環境が害されること)を満たさないような場合でも、幅広く応じて適切に対処することとした。
指針では「(パワハラに)該当すると考えられる例」と「該当しないと考えられる例」が提示されている。この例示について連合は「違法なパワハラの判断基準を示すものではない。防止措置を行う場合の(あくまで)参考として扱うことが適切だ」と注意を促している。
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