金属労協は1月21日、経労委報告に対する見解を発表した。日本経済回復の鍵を握る個人消費の拡大に必要なことは「恒常的な所得(安定的に得られる所得)の増加と生涯所得の見通しの向上」だと主張。「生産性三原則に基づく『成果の公正な分配』は、基本賃金の引き上げが基軸でなければならない」と強調している。
経労委報告は賃上げに前向きな姿勢を示しつつ、基本給、手当、一時金の三つを柱に多種多様な組み合わせを示唆している。これに対し金属労協は、個人消費が拡大しない要因として(1)実質賃金のマイナス傾向が続いている(2)賃上げが全世代に及んでおらず、中堅・シニア世代の賃金水準低下が若い世代の将来不安・消費抑制を招いている(3)恒常的な所得の割合が低下傾向にある――と指摘。基本賃金の引き上げが最も効果的と訴えている。
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