文部科学省は1月17日、各都道府県と政令指定都市の教育長に対し、教員の勤務時間上限のガイドライン(指針)を今年度内に条例化するよう通知した。ガイドラインの順守は、1年単位の変形労働時間制の導入要件でもあり、制度導入を念頭に置いた年間計画の試行も併せて示した。
昨年12月に成立した改正給特法では、公立学校の教員の時間外上限を「月45時間内、年360時間内」とするガイドラインを指針に格上げした(4月施行)。
通知は、指針の実効性を高めるため、今年度中に条例や規則を整備するよう促し、具体的な条例や規則のモデル案と施行スケジュールを示した(図)。時間外上限を超過している場合、校長と教育委員会は、業務削減による改善などを行う責任があると明記。タイムカードなどの客観的な時間記録を公文書として管理保管するよう指示した。
条例制定を今年度内とした理由について、文科省の担当職員は連合通信社の取材に対し、「働き方改革の実効性をもたせるために条例化の推進は重要。1日も早く国の指針を施行したい」と回答。条例制定と同時に全ての公立学校で上限を守るのは難しいと認めた上で、「条例は指針の上限を根拠づけるもの。条例化しても罰則があるわけではない」と説明した。
コメントをお書きください
きい (日曜日, 05 2月 2023 19:23)
こんなことを言うより、まず教員定数の改善をすることでしょう。日本全国で文部科学省のしてきた教育改革の結果、少子化なのに不登校は激増し、教員のなりてがなくなり、教員の精神疾患での休職がふえ、現場は欠員だらけになっているのですから。