東京・大手町の経団連前で500人が「内部留保を労働者や下請けに回せ」「大企業は適正な税金を負担しろ」と声を上げた。全労連や純中立労組でつくる国民春闘共闘委員会などは1月16日、2020春闘のスタートをアピールする「闘争宣言行動」を都内で展開し、オフィスビルが立ち並ぶ丸の内をデモした。
●生産性向上は企業責任
経団連前の行動であいさつした小田川義和代表幹事(全労連議長)は、中西宏明経団連会長が昨年、「新卒一括採用や終身雇用、年功序列という日本型雇用の見直しを春闘期の交渉課題に」と発言したことについて、とうてい認められないと批判。「雇用ルールの見直しは労働法制や社会保障制度、税制とも深く関わっている。一方の当事者である労働者との協議を行わずに主張することは、労働条件決定に当たっての3者協議という国際的なルールにも反している」と指摘した。
金属機械製造や情報通信産業などの産別労組JMITUの笠瀬隆司書記長は「生産性は経営者の責任。本気で生産性を上げたいのであれば、大幅な賃上げを実施し、労働者と職場の活力を高めることだ」と訴えた上で、「生活実態を土台にした要求で闘い、統一回答日の翌日、第2次、第3次とストライキを視野に、粘り強く闘いぬく」と決意表明した。
〈写真〉経団連前の行動では、笛や太鼓、かねの音が響く中、訴えが行われた(1月16日、都内)
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