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    「しぼむ日本」賃上げで転換を/神津連合会長が年頭会見/立憲・国民の合流に注文も

     連合の神津里季生会長は1月6日に開いた年頭の記者会見で、「日本の社会がどんどんしぼんでいっているのではないか」との危惧を示し、分配構造の転換につながる賃上げ実現へ、発信力を高めていく決意を述べた。立憲民主党と国民民主党の合流協議については「有権者にわかりやすく」と注文を付けた。

     同会長は、名目賃金がこの20年間に欧米先進国では1・5~2倍に上昇しているのに、日本は約10%低下している現状に触れ、「日本社会がどんどんしぼんでいっているのではないか。このままだとどうなるのかとの危機感を強めざるを得ない」と表明。米国とイランの緊張の高まりによる春闘へのマイナス影響を問われ、「短期的なあやで春闘をどうするかということにはならない」と賃上げの継続と裾野拡大へ意欲を示した。

     野党の合流協議にも触れ、「間違ってもばらばら感を残すことは避けるべき」と語った。

     神津会長は自身のブログ(1月4日付け)で「野党間の小さな違いではなく、与党との大きな違いを示してほしい」とつづり、一例としてエネルギー政策に言及。安保法の廃棄をめざす「市民連合」と各野党が昨年交わした「原発ゼロ」をめざす政策と、連合の「原発依存からの脱却」の政策とは「ニアリー・イコール」だと踏み込み、大きな塊(かたまり)となるよう求めている。

     基幹労連の同日の会合では、国民民主党選挙対策委員長の岸本周平衆議院議員が「エネルギー、安全保障、外交では現実的に対応する。これを踏まえずに立憲民主と合流するつもりはない。現実重視の立場を崩してまで数合わせの統一はしたくない」と発言しており、両党間の違いはまだ大きそうだ。