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    電通や三菱電機、再び候補に/第8回ブラック企業大賞

     弁護士やジャーナリストらでつくるブラック企業大賞実行委員会が12月13日、第8回ブラック企業大賞2019のノミネート企業を発表した。電通や三菱電機、吉本興業、楽天などが名を連ねている。

     実行委はこれらの企業をウェブサイトに掲載し、インターネットでの投票を呼び掛けている。投票期間は12月22日午後8時まで。

     ノミネートの基準は(1)労働法などの法令に抵触し、またはその可能性がある条件での労働を従業員に強いている(2)パワハラなど暴力的強制を常とう手段として従業員に強いる体質を持つ――など。

     過去に大賞を受賞し今回も候補に上がったのは、セブン-イレブン・ジャパン(15年)、電通(16年)、三菱電機(18年)の3社。

     

    ●過労自死、残業代未払い

     

     都留文科大学非常勤講師の河添誠さんは、有名な大企業のノミネートが多いと指摘した上で「大企業には社会的責任がある。8回の開催で、過去に大賞を受賞した企業が3社も含まれているのは、異常事態だ。過労自死の労災認定や、残業代未払いなどの是正指導を受けても、改善しようとしてこなかったことになる」と批判した。

     授賞式は12月23日。過去にノミネートされた企業を追跡し、改善の有無についても報告するほか、セブン-イレブンの元店長が過酷な働き方の実態を告発する予定だ。