インドのデリーで12月8日早朝、工場火災が発生して43人が死亡した。製造業関係の国際労働団体インダストリオールは「犠牲者の多くは地方からの若い出稼ぎ労働者たちだ」と指摘した上で、安全対策が不十分だったとしてデリー州政府などを批判した。
工場ではかばんや玩具を作っていたという。現場は住宅や商店が密集している地域で、工場の出入り口は1カ所しかなく、消化作業は難航した。
当日は100人以上の労働者が建物内で就寝中で、犠牲になった。
国家人権委員会は、今年初めにデリーで同様の火災事故があったことに触れ、州政府の安全対策が改善されないままだった点を厳しく指摘。年内に実行計画を提出するよう求めた。
インダストリオールも「貴重な人命を失うことになった安全対策の軽視を非難する。職場の安全・健康対策は何よりも優先されなければならず、今後は労働組合との協議が不可欠だ」と訴えている。
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