連合東京は10月17日に開いた大会で、向こう2年間の運動方針を確認した。公契約条例の制定や、1500円の中期目標を踏まえ最低賃金引き上げを目指す。「働き方改革」に伴う中小企業へのしわ寄せの防止、2020東京パラリンピックを支える活動も重視している。大会後の会見では都知事選への対応などについて質問があった。
運動方針は、来春施行される「同一労働同一賃金」関連法への対応や、残業上限規制の中小企業への適用について、点検活動を行う。大手企業の残業時間削減のしわ寄せを、下請けの中小企業に負わせないための取り組みを、東京都などと連携して進める。
来春闘でも月例賃金の引き上げを目指すとともに、都内中小労組による個別賃金データの収集を行う。中小企業振興条例制定や、現在都内9自治体に広がった公契約条例制定の取り組みも強める。
来夏の東京パラリンピックでは、会場を満席にする取り組みを呼びかけ、障害者スポーツの普及・振興を図るとしている。
大会には、小池百合子東京都知事、立憲民主党、国民民主党の東京の代表があいさつした。
大会後会見での杉浦賢治会長の発言は次の通り。
――来年の都知事選への対応は?
政策実現が私たちの目的。政策協定を結ぶことが前提となる。友好関係にある首長から要請があれば基本的に推薦する。それは都知事でも同じこと。小池百合子都知事には中小企業振興条例にも取り組んでもらった。もし小池さんが出るなら、構成組織と相談しながら進めていく。
――前回都知事選での鳥越俊太郎候補のように共産党を含む野党統一候補が出た場合は?
その候補がどういう考えかによる。共産党が入るからということで最初から反対するということはない。最終的に構成組織と相談しながら判断したい。
――再来年の都議選への対応は?
(都議会与党の)都民ファーストには組織内議員が何人かいる。国民民主、立憲民主にもいる。都レベルでの政策実現のため、政党を問わず、組織内候補がどう当選するかを考えながらやっていく。
――非正規労働センターの改称は?
連合大会で新たに提起された「フェアワーク推進センター」の趣旨について、連合本部からの具体的な提案を聞いて対応する。
――最賃への対応は?
中期目標である1500円を変えることはない。併せて、公契約条例の制定・充実を今後も強めたい。他の自治体と違い、東京でなぜこれほど進んでいるかというと、自治体首長との友好関係があるからだ。1500円を目標としつつ、公契約条例でより高い賃金を目指したい。
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