核兵器廃絶を訴えるヒバクシャ国際署名が1千万筆を超えた。ヒバクシャ国際署名連絡会が9月30日、記者会見を開き発表した。署名到達数は2016年4月からの3年余りで累計1051万7872筆となった(9月20日現在)。
同連絡会は10月、国連を訪ね、署名目録を提出する。訪問するのは広島で被爆した藤森俊希日本被団協事務局次長と、被爆者の証言会などを企画してきた鈴木慧南さん(26)。署名提出の代表に若者が加わるのは初めてだという。
鈴木さんは「藤森さんの言葉(被爆証言)を多くの人に届けたい。海外の人たちにきのこ雲の下で何があったのか、被爆者の(核兵器廃絶への)必死の思いを伝えたい」と話した。
藤森事務局次長は、国連の核兵器禁止条約交渉会議(17年)で被爆体験を語っている。禁止条約については、9月26日の国連総会・核兵器禁止条約批准式で新たに5カ国が加わり、批准国が32カ国になったことを報告し「初めて署名を提出した当時は172万筆だった。1000万筆を超える署名を今回提出でき、私たち被爆者も大いに励まされている」と語った。
●急いでさらに署名を
田中煕巳ヒバクシャ国際署名連絡会代表は「1千万筆を超えたのは素晴らしが、安倍政権は核政策を変えようとしていない。核兵器禁止条約について、署名も批准もしない。さらに国内外で急いで署名数を増やすことが必要だ」と決意表明した。
〈写真〉ヒバクシャ国際署名に取り組んでいる各地の写真が載った被団協新聞を掲げる藤森日本被団協事務局次長(中央、都内、9月30日)
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