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    政府の改悪メニュー並ぶ/今秋の労働法制関連審議

     働くルール、働かせるルールを見直す各種審議が動き出している。高齢者雇用、労働者派遣、解雇の金銭解決、副業・兼業など、政府の意向に沿った改悪が盛り込まれている。

     高齢者雇用についての労働政策審議会の議論が9月27日、始まった。現在65歳までの雇用継続制度導入などが義務付けられているが、70歳までの「就業機会確保」を事業主の努力義務とする。定年延長や継続雇用のほか、フリーランスや「起業支援」を盛り込んだ「骨太方針」の提起に沿って議論する。年内にも結論を出す見込み。

     2013年と15年の労働者派遣法改正の検証作業も始まっている。27日には政府の規制改革会議が示した日雇い派遣の年収要件緩和に向けた関係者・団体へのヒアリングが行われた。

     民法改正に合わせた賃金債権消滅時効(現行2年)の見直しと、副業・兼業の労働時間通算の規制緩和についての議論も27日、労働条件分科会で開始した。

     10月4日招集の臨時国会では公立学校教員に1年単位の変形労働時間制を導入する法案が提案される予定。過労死認定基準並みの長時間労働を是正する内容ではないと指摘される。

     解雇の金銭解決制に関する法技術的な検討は30日に再開された。5月に成立したパワハラ防止法の指針整備も進行中だ。

     不適正調査で頓挫した裁量労働制の営業職への拡大も、仕切り直しの調査実施が見込まれる。

     

    〈表〉秋以降の労働法制関連の見直し