今年の地域別最賃の改定では、東京、神奈川が初めて千円の大台に乗り、労働力人口を加味した全国加重平均は901円となった。一方、最も大きな特徴は、Dランク県で目安を上積みする改定が相次いだこと。不十分な目安を地方の努力が補った形だ。地域間の最大格差が1円縮小することとなる。16県中15県が790円となり、巨大な最下位グループが形成された。
Aランク都府県は目安通りの28円、Bランク県では兵庫が目安プラス1円のほかは、27円の引き上げにとどまった。最高額の東京は1013円、神奈川が1011円とついに千円の大台に乗る。Bランクでは京都が909円と900円台への一番乗りとなった。
特徴的だったのがDランクの上積みだ。16県中12県が目安を2円以上積み増した。最高額の東京と最低額との時間給格差は1円縮小し、223円となる。東京が引き上げを据え置かれた03年以来初の金額格差縮小となる。
また、元々Cランクだった福島を除く16県が一律790円という巨大な「最下位グループ」が出現した。
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