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    行動参加で要求が前進/春闘共闘代表者会議/19春闘の中間総括を確認

     全労連や純中立労組でつくる国民春闘共闘委員会は6月20日、都内で代表者会議を開き、春闘の中間総括を確認した。統一闘争や地域総行動など、組合員が行動することを通じて要求が前進し、運動の活性化につながっていることが報告された。

     あいさつした砂山太一代表幹事(全農協労連委員長)は「『8時間働けば暮らせる社会』のスローガンに大きな関心が寄せられ、安倍改憲は許さないという世論も広がった」と運動の浸透を強調した。

     野村幸裕事務局長も、国会で自民党の改憲素案を審議させなかったこと、今春施行された高度プロフェッショナル制の適用者がわずか1人に過ぎないことに触れながら、粘り強い取り組みの成果だとたたえた。さらに、金融審議会の報告書問題で、年金への不安・不信が再燃しているとし「再び消費税増税をストップさせよう」と呼びかけた。

     中間総括は、全国一律最賃制創設の機運が高まりつつあるとし、企業内最賃協定や、医療・介護での特定最賃新設の運動など「社会的に賃金抑制を規制することが重要な課題となった」と指摘。2019春闘については(1)ストライキを背景に交渉を行った組合で要求が前進している(2)均等待遇を求める取り組みが強められた(3)人手不足を背景に初任給引き上げ回答を引き出している――など、闘いを通じて得た前進面を紹介している。

     討論では、困難な組合への支援を強め27年ぶりのベア8千円を引き出した取り組みや、定年後再雇用社員に正社員と同月数の一時金支給を約束させた事例、初任給引き上げなどのほか、自治体などとの懇談で全国一律最賃を求める自民党議連の動きへの関心が強く示され、対話が弾んだことなどが報告された。