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    ベア獲得組合数が過去最高に/JR連合のグループ労組/格差是正の取り組みが定着

     JR連合に加盟するグループ労組の春闘がほぼ終結した。5月末時点でベアを獲得したのは52単組で、昨年を上回った。ベア獲得組合は2014年から年々増加しており、JR連合は「人手不足(への対応)もあるが、本体(鉄道会社)労組がグループ企業に賃上げを訴えるなど、底上げ・底支えと格差是正の取り組みが定着してきた」と語っている。

     グループ労組は93組合で、89組合が要求を提出している。そのうち77組合が5月末時点で妥結した。単純平均でベア額は799円となり、昨年を33円上回った。

     本体労組はJR西労組はベア千円、JR東海ユニオンがベア1300円を獲得しているが、現時点で7組合が本体以上のベアを得ているという。東海ではベア3千円、西日本では2千円や2500円の水準が報告されている。

     一時金については、夏季手当2・35カ月(前年プラス0・05カ月)、年間臨給4・58カ月(同マイナス0・1カ月)を獲得。18組合が好調な業績を反映して年度末一時金を得た。

     JR連合は「本体労組がグループ会社の労働条件向上に向けた原資の創出を従来以上に強く求めたことや、人材の確保・定着に向けた処遇改善の必要性に経営側が理解を示したことが特徴だ」と指摘している。