パワハラ防止などの措置を事業主に義務付けるハラスメント関連法案が参議院厚生労働委員会で審議入りした。スピード採択が予想される中、全労連や全労協、マスコミ文化情報労組会議(MIC)などでつくる雇用共同アクションは5月16日、国会前で「法案を修正し、実効ある法律にすべき」と訴えた。
同法案は衆院を通過した際、17項目に及ぶ付帯決議が全会派の賛成で採択されている。ハラスメント行為そのものを禁止する規制の検討のほか、フリーランスや就職活動中の学生を対象に含めること、被害を訴えた人が中傷される二次被害の防止策の検討などが盛り込まれている。これらは政府案にはない。
全労連の岩橋祐治副議長は「付帯決議は全会派が賛成した。『検討する』と言って見送るのではなく、参議院で法案の修正を求めたい。国際労働機関(ILO)の(仕事における暴力とハラスメントを禁止する法整備を求める)条約・勧告案に沿った法律をつくることが求められている」と発言。全労協の柚木康子常任幹事も「全会派が賛成したならば付帯決議の一つでも二つでも法案に盛り込んでほしい。ハラスメントは人権侵害だということをはっきりさせるべきだ」と訴えた。
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