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    5月1日に争議共同行動/メトロコマース原告ら

     全国一般東京東部労組メトロコマース支部と全国一般全労働者組合FAユナイテッド闘争団は5月1日、共同の宣伝と抗議行動を東京・上野周辺で行った。上野は99年前の日本初のメーデー開催地。約100人が参加し、争議勝利をアピールした。

     

    ●全ての労働者のために

     

     「この宣伝行動をフェイスブックで流してください。ユナイテッド航空(UA)は差別的な解雇をひた隠しにしています」

     京成上野駅前を行き交う観光客に吉良紀子さんは英語を交えながら訴えた。UAは経営統合の過程で、コンチネンタル・ミクロネシア航空(当時)の日本人客室乗務員を解雇。東京地裁は3月末、解雇を容認する判決を出した。

     吉良さんは「日本人も一生懸命働いてきた。同じ人間のはずです。全ての労働者のために声を大にして闘う。解雇が自由にできる国は絶対にいらない」と力を込めた。

     有期雇用社員の不合理な格差の是正を求め、労働契約法20条裁判を闘うメトロコマース支部は、親会社の東京メトロ本社前で抗議行動を展開した。東京高裁は2月、退職金など一部の格差を不合理と認めている。

     原告の一人、後呂良子さんは、最高裁で負けたら、判決通りに支払うと発言した会社を批判。「裁判で負けても非正規労働者に対しては上から目線のまま。雇用の調整弁でしかあり得ない」と怒った。

     その上で「訴え続けたことで20条裁判も増えた。私たちの問題が社会で広がっているのは、唯一の希望。闘い抜くことでしか権利をつかむことはできない」と語った。

     

    〈写真〉解雇容認判決を批判するユナイテッド闘争団のメンバー(5月1日、都内)