広島・長崎の被爆から75年を迎える来年2020年に向けて、核兵器全面禁止・廃絶を求める声を全国と世界に届けようと、原水爆禁止国民平和大行進が5月6日、東京・夢の島をスタートした。
第五福竜丸展示館前で開かれた出発集会には700人が参加した。
開会あいさつした高草木博日本原水協代表理事は、米国の平和運動団体などから来年春の核不拡散条約(NPT)再検討会議に併せて、国連本部がある米ニューヨークで「原水爆禁止世界大会」の開催が提案されていることを報告。「核兵器禁止条約の発効と核兵器廃絶に向けて、世界の人々と一緒に歩もう」と呼び掛けた。
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)全国理事の家島昌志さんは「被爆者は一日も早く核兵器禁止条約が発効することを願っている。私たちの行動で世界と日本政府の態度を変えさせたい」と強調した。
2015年から行進に参加している国際青年リレー行進者のゲレーロ・AG・サニョさん(フィリピン)は「歩き続ければ私たちは必ず勝利する。特に若者の参加を呼び掛けていこう」。
若者によるリレートークでは大学生や高校生らが「核兵器廃絶を目指して若者に希望を伝えていきたい」と語った。
平和大行進は1958年に始まり、毎年5~8月に核兵器廃絶を訴えながら広島・長崎まで歩き続ける行動。今年は東京―広島など全国11幹線コースで実施され、8月6日に長崎に到着する。
〈写真〉広島・長崎に向けて東京を出発した平和大行進
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