「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    人権が尊重される社会を/けんり春闘中央総決起集会

     全労協などでつくる19けんり春闘全国実行委員会は4月5日、春闘勝利を目指す集会を都内で開いた。「8時間働けば暮らせる社会」「大幅賃上げ」をメインスローガンに掲げ、人権が尊重される職場の実現を呼びかけた。

     全水道東京水道労働組合の山崎克治副委員長は、10月に施行される改正水道法で外資企業への民営化(運営権の売却)が進めば、行政内の技術が維持できないと危機感を表明した。「現業職員の技術を守り、直営の職場を残そうと闘っている。阪神淡路大震災など、災害時には現地に駆けつけ、復旧調査の先頭にも立った。技術が(公務の)中にあれば、首都東京を守る大きな力になる」と強調し、安心して暮らせる社会づくりを訴えた。

     通常国会では、パワーハラスメント防止策を使用者に義務付けた法案が審議される。全労協女性委員会の柚木康子常任幹事は「人権を尊重し、本当にハラスメントを禁止する基本的な考え方が必要だ。法案は(禁止規定ではなく)企業の措置義務だけ」と批判した。

     有期雇用への不合理な格差を禁止する労働契約法20条裁判を闘っている郵政産業労働者ユニオンの浅川喜義さんは「地裁、高裁と一歩ずつ(格差是正が)進んだ。裁判で認められた手当が原告以外の組合員にも波及するよう、全国で会社に要求していく」と決意を述べた。

     

    〈写真〉「外国人労働者を使い捨てにするな」と訴える神奈川シティユニオンの組合員ら