全国港湾労働組合連合会(全国港湾)と全日本港湾運輸労働組合同盟(港運同盟)は3月13日、国会内で「港湾春闘」勝利に向けて集会を開いた。経営側の日本港運協会(日港協)は、産別労使で結んでいた産業別最低賃金をめぐる交渉を拒否するなど、かたくなな姿勢に終始しており、両組合はこう着状態の打開を目指している。
全国港湾の糸谷欽一郎委員長は日港協の対応に強く抗議し、「事業主の勝手は許さない。事前協議制度と統一交渉を守ってきた何十年もの歴史がある。団結の力で難局を切り抜けよう」と呼びかけた。
組合によると、産別最賃交渉は1989年に始まり、最近まで協定を締結してきた。ところが日港協は2015年以降、価格カルテルなどの独占禁止法に違反すると主張し、交渉を拒否している。
玉田雅也書記長は「独禁法によって憲法28条が保障する団交権を制限できず、(交渉拒否の)正当な理由には当たらない」と強調した。公正取引委員会が、産別最賃の交渉や協約締結は独禁法上の問題にならないとの見解を示していることも紹介した。
両組合は2018年8月、中央労働委員会にあっせんを申請。「既に(団交応諾の)あっせん案も出ており、受諾するかどうかの局面だ。春闘は産別統一交渉、産別統一回答堅持の闘いになる」と訴えている。
〈写真〉一層の団結を訴える糸谷委員長(右)と玉田書記長(左)
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