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    「大手水準を土台に奮闘を」/集中回答受け神津連合会長

     連合の神津里季生会長は3月13日午後、大手労組の集中回答を受けて記者会見し「今日の回答水準はあくまで土台。今後これを上回っていってほしい」と期待を語った。

     神津会長は会見の冒頭、「かつての春闘では、先行組合の回答が天井になるような傾向があったが、ここ数年で変わりつつある。今後は先行水準を土台にすべきという考え方を、組織内にも世の中にもなじませていかねばならない」との見解を表明した。

     自動車の多くや電機などが昨年の賃上げ額を下回ったことについて問われると、「個々の上げ幅がどうこうということにはならない」「いいとか悪いという評価をするつもりはない。あえて言えばニュートラルだ」と指摘。一方で「土台としてはそれなりのものだと思う」と言い、さらに「要求との対比では物足りないと言わざるを得ない」とも述べた。

     トヨタ労使がベア額を開示していないことには「基本は明らかにすべきだが、(関連企業などの)サプライチェーンの中でしっかり(賃上げを)やってほしい。自動車関係では、グループ内にちゃんと配分が回るようにすべきだろう」と語った。

     

    ●グループ企業支援へ

     

     連合は3月13日、神津里季生中央闘争委員長名でアピールを発表した。経営側は組合の要求に一定の理解を示しつつも(1)経済などの先行き不透明感(2)過去5年間の賃金上昇(3)賃上げにこだわらない柔軟な手法の必要性――などを挙げ、交渉が難航したという。

     その上で、先行組合の回答を土台にして全力を尽くすことや、大手組合によるグループ・関連会社組合への支援強化、地方連合会からの中小・地場組合支援などを要請した。