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    中小は額・率とも大手上回る/UAゼンセン要求状況/改善率で正社員超える非正規

     製造、流通、サービス、食品などの労組でつくるUAゼンセンは3月7日、2019賃金闘争の要求状況をまとめた。昨年同様、中小労組が賃上げ要求額・率で大手を上回り、パート労働者の賃上げ要求率は正社員より高い。労働時間、均等・均衡処遇、職場環境整備など要求が多岐にわたる点も特徴だ。

     4日までに提出した468組合の要求額は単純平均で、ほぼ前年並みの9297円(定期昇給相当分込み、3・55%)で、賃金制度維持分を明示できる182組合のベア要求額平均は4164円。いずれの集計でも、300人未満の中小労組が、300人以上を大きく上回っている。

     非正規労働者の賃上げを要求した175組合の単純平均は時給40円(制度昇給分込み、4・08%)で、「ほぼ前年並みの高い水準」(担当者)。組合員1人当たりの加重平均で見ると、要求額37・8円(3・93%)は3年連続で正社員の引き上げ率を上回ることとなった。

     松浦昭彦会長は会見で、パート労働者の一時金など不合理な格差の是正を進めていくと述べるとともに、「少なくとも物価上昇分を確保するのは労組の使命であり、生活を守る視点での妥結を目指し交渉していく」とヤマ場の交渉に臨む姿勢を語った。

     

    ●175組合が格差点検

     

     勤務間インターバル規制の導入・改善を84組合が要求。一時金や退職金など正社員との不合理な格差がないかの点検を175組合が行う。ハラスメント(嫌がらせ)対策については悪質クレーム対策を含めて124組合が要求するほか、育児・介護両立支援(64組合)、自然災害被災時の休暇整備(39組合)などの要求状況が報告されている。