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    賃金改善平均4022円/金属労協の要求状況/自動車中堅・中小も非開示

     金属労協は3月1日、2月末段階の要求提出状況を公表した。中堅・中小を含む1606組合の賃金改善分の平均は前年同期比微増の4022円。特に中小の要求額の伸びが全体を押し上げている。もう一つの特徴は、自動車の中堅・中小でも賃金改善(ベア)分の非開示が目立つことだ。

     相場形成役となる、トヨタ、マツダを除いた大手47組合の平均は昨年同時期比微減の3573円。全体の要求額の平均を規模別でみると、300人未満の中小が前年比282円増の4182円で、千人以上(3440円)を上回っている。

     高倉明議長は交渉状況について、中国経済の減速や「日米物品貿易協定」の影響が経営側から指摘されるなど「非常に厳しい物言いが続いている」と報告。一方、中小組合が大手を上回る要求状況を強調し「底上げ、格差是正へ、絶対水準重視で産業内の目標水準達成へ真剣に交渉している」と述べた。

     中堅・中小の登録組合では、地場の相場形成に影響力を持つ自動車総連63組合のうち、25組合が賃金改善分を非開示とした。トヨタ自動車東日本、愛三工業、中央発条、大豊工業などのトヨタ系と、ヒラタ精機、デルタ工業などマツダ系に多い。トヨタ労組とマツダ労組が非開示としていることが影響したもよう。